【10月定例家族会ブログ】「父親として、不登校から学び直した1年」

令和7年10月18日(土)、亀戸文化センターにてネット・ゲーム依存家族の会が開催されました。
今回は「子どもが不登校になって学んだこと。」というテーマで、小学生の子どもを持つ父親の立場からの体験談がありました。

私は、この家族会に通い始めて1年になります。
当初は「どうすれば学校へ行けるように戻せるのか」「その方法や答えが知りたい」という思いで参加していました。
しかし、通い続ける中で見えてきたのは、変えるべき対象は子どもではなく、自分自身であるということでした。

この1年間で最も大きかった気づきは、子どもの人生を自分の人生と重ねて捉えていたという事実に気づいたことです。
子どもがうまくいかない姿を見ると、自分まで否定されたように感じて焦りが生まれていました。
しかし、子どもは親の延長ではなく、それぞれ独立した人生を歩む存在であると受け止められたことで、
親としての立ち位置が変わりました。
“変えようとする人”から、“隣で見守る人”へと視点が移っていきました。

私は現在、家庭とは別に暮らしています。
子どもたちに直接してあげられることは限られており、それは長く引け目でもありました。
それでも、離れていても「子どもにとって安心できる方向はどちらか」という共通の視点を持つことはできます。
正しさを競うのではなく、目的を揃えることで、家族としての土台は確かに変わってきたと感じています。

感情との向き合い方も変わりました。
不登校の初期、私の怒りや苛立ちの背景には、常に不安と恐れがありました。
そのことに気づいてからは、感情に押し流される前に一呼吸おくことが増えました。
「今、目の前の関係を壊さない」という選択ができるだけで、家庭の空気は変化していくのだと実感しています。

今日の父親スピーカーの体験談には、自分の歩みと重なる部分が多くありました。
特に、「親が古い価値観に固執したままでは、子どもは安心して自分を開けない」という言葉は、これまでの一年間の学びと強く共鳴しました。
不登校という出来事は、子どもだけの問題ではなく、親が自らの見方を見つめ直すきっかけでもあると改めて感じました。

子どもは今も学校には通っていません。
状況だけを切り取れば、外からは何も変わっていないように見えるかもしれません。
しかし、家庭の空気と親の姿勢は確実に変わり始めています。
家族会は、子どもを変えるための場所ではなく、親である自分が整えられていく場所だと今は感じています。

これからも、焦らず、比べず、子どもの人生をそのまま受け止めながら、父親として学び続けていきたいと思います。

次回の定例会は、11月15日(土)/場所:江東区文化センターにて開催予定です。
同じ境遇の方々とまた学び合えることを楽しみにしています。

千葉県 中戸パパ