7月16日(土)ネット・ゲーム依存家族会が開催されました。現地とオンラインのハイブリッド形式で、現地19名、オンライン21名の方が参加されていました。
私は、ゲームとゲーム実況動画が大好きな5歳の息子の母親です。息子は起きている時間の大半を、ゲームか動画視聴をして過ごしています。
息子は赤ちゃんの頃から、親の家事や移動時間の子守りの手段として、動画を見ながら育ちました。そしてコロナ禍により自宅保育を余儀なくされた際、ついにスマホゲームを始めるようになりました。自宅保育期間も仕事の手が空かなかった私としては、少しの罪悪感がありつつも、実際のところは大変助かったことを覚えています。
その後も息子は「ネット・ゲームで子守り」の時間が非常に長いままです。うまく家庭でルール作りができていないことに私は不安感を持っていたので、今回参加をさせていただきました。
はじめに、「グレイス・ロード ネット・ゲーム依存症回復支援センター」より、スタッフ坂本 拳さんの講演がありました。ご自身がゲーム依存症とギャンブル依存症の当事者という坂本さんのお話は、学生時代の辛い気持ちからゲームへハマっていったこと、その結果起きた様々な影響についてなど、共感ができたり、胸が締め付けられたりするような、リアルな体験談でした。
坂本さんは学校でも講演をされているとのことで、「現在の中学生が家庭内でどんな利用ルールを設けているか」等のアンケートデータを見せていただき、大変参考になりました。
『家族対応の基本』のコーナーでも、「家族全体でネット・ゲームとの付き合い方について考える」と仰っていたので、あらためて、親の考えの押し付けではなく、対話による親子関係を築くことの大切さを実感いたしました。
せわしい日々の中、つい私だけが安心したいばかりに、息子にお説教をしてしまったり、一方的なルールを強いてしまったりすることがあります。心の奥底では、「私は穏やかな気持ちで生きたい」「子どもには幸せに生きてほしい」と思っているはずなのに、なかなか思うような声掛けができないな、と思います。ですので、「家族は本人のニーズを知ろうと考えつつ、ニーズに沿った支援をすることが大事」という坂本さんのお言葉が強く心に残りました。
相談会では、上記のような家族対応を行っていくために、家族自身が家族会・相談機関・医療機関と繋がることの大切さを感じました。今後もこのような貴重な機会に、私もぜひ繋がりを持ち続けさせていただきたく思います。
(東京都在住 山口)